堀内恒夫さんが言う「負けないこと」の金言を、意識して投げることを肝に銘じます(※注4)。

※注4 かつてのV9巨人のエース、巨人監督も務めた堀内恒夫氏は「巨人のエースの定義」として、次の3つを挙げている。(1)負けないこと(2)相手に先取点を与えないこと(3)最後までマウンドを死守すること(参考/『週刊ベースボール』2024年12月30日号)。通算203勝139敗。みずからの経験に基づいた「定義」である。

 また菅野智之投手からも同様に「エースとは、負けない投手だ」と言われました。

「2024年の戸郷は先発ローテーションの1番手としての12勝8敗だから、合格点だ」

 通算200勝をマークした「V9巨人の大エース」堀内恒夫さんに、曲がりなりにも合格点をいただいて恐縮してしまいました。

 3年連続12勝ですが、その前に2年連続して「10勝の壁」に苦しみました。それだけに22年は「壁をクリア」、23年は12勝5敗で7つの「貯金」を作り、24年は「開幕投手で1年間投げ続けた」と、年ごとに少しずつ伸びを感じています。

 昨今のプロ野球界は、先発ローテーション投手は年間登板24試合前後、100球がメドの「球数制限」を考えます。さらに7回からは「勝利の方程式」で、リリーフピッチャーにバトンを渡します。2ケタ勝利が難しい時代になっているということなんですね(※注5)。

※注5 24年シーズン終了当時、12球団で2年連続2ケタ勝利は巨人・山﨑伊織、阪神・大竹耕太郎、DeNA・東克樹、広島・床田寛樹、ソフトバンク・有原航平、日本ハム・山﨑福也、ロッテ・小島和哉、西武・今井達也の合計8人だけ。3年連続2ケタ勝利は戸郷しかいなかった。

 ただ、バッターの方もそうでしょうが、僕が務めるピッチャーは悩んだ分だけ強くなれると思います。悩みを簡単に捨ててしまうのではなく、その都度出てきた悩みをいっぱい乗り越えたほうが、成長して成績も上昇するのかなと思います。