「1番以外はダメだ」や「罰」は有効か
健全な「負けず嫌い」をどう育てる?
城家の教育の柱は、徹底した勝利へのこだわりと、文武両道でした。お父さんは、「1番以外はダメだ」と言い放つこともあったとか。城さんは、小学校のマラソン大会で6年間1位を取り続けました。また、全国模試で10位以内に入るという約束を守れなかった際、3カ月間サッカーを禁じられる厳罰を受けています。
こうした「順位への極端な執着」や「罰による動機づけ」は、本来であれば不安や焦りを生み出し、逆効果になるリスクがあります。
しかし城さんは、幼い頃から育んだ考える力によってこの強烈なプレッシャーを克服し、結果として「何がなんでも達成する」という「やり抜く力(GRIT)」へと自ら昇華させたのです。
ただし、注意も必要です。競争心は、「適応的競争心」と「不適応的競争心」に大別されます。
適応的競争心(目指すべき姿)
困難に立ち向かう忍耐力を持ち、負ける悔しさを「自分の成長不足」と捉え、次の努力への燃料に変えることができます。
不適応的競争心
勝つことでしか自分の価値を感じられず、不正をしてでも勝とうとします。不安が強く、負けを他者のせいにする傾向があります。
城氏さんも「中学時代は、うまくいかない原因をチームメイトのせいにしたことがありました」と語ります。しかし、「人のせいにしている時点で自分に負けている」と気づき、自ら健全な競争心へと修正を行いました。
中学生がこのような気付きを得るには、通常はコーチなどのサポートが必要です。それを城さんが単独で行えたのは、やはりお風呂トレーニングで培われた自己を客観視するメタ認知の能力が、年齢平均を大きく上回るレベルだったからでしょう。
インタビュー時の城さん Photo:Five Keys







