13歳のサバイバルで
城さんが得た究極の経験
城さんは中学1年生の時、北海道から名古屋のサッカー強豪校へ転校しました。お父さんの「将来のために苦労を経験させる」という意図で、城少年は親元を離れてひとり暮らしを始めます。自炊・洗濯をこなそうとするも、資金を使い果たして飢えをしのぐ日々もあったとか。年齢を偽って新聞配達をし、もやしを食べる生活をしたそうです。
当然ながらこうした生活は長くは続かず、2年生の夏休みに学校関係者に見つかり、北海道へ帰宅という結末を迎えました。その後、両親の故郷である鹿児島へ移って中学を卒業後、鹿児島実業高校でその才能を本格的に開花させます。
城さんは、この前代未聞の型破りな経験が、「生きる力を教えてくれた」と語ります。恨むことなく、感謝しているとも。
もちろん、私たちが学ぶべきは、過酷すぎる環境そのものではありません。お父さんが与えようとした「究極の自立・自律の機会」という本質です。安全を担保した上で、いかに子どもに「自分でなんとかする経験」を積ませるかが鍵となります。
最後に、普通の家庭でも今すぐ真似できる3つのポイントをまとめます。
◆「結果」ではなく「学び」を問う
子どもに「試合で勝てた?」「何点入れた?」と結果を聞くのではなく、「今日はどんな発見があった?」「そこから何を学んだ?」と質問しましょう。リラックスした状態の方が、脳の前頭前野(思考や判断、注意コントロールを司る領域)が機能しやすくなります。尋問にならないよう、安心できる雰囲気で問いかけましょう。
◆「問題や困難」を歓迎する
子どもに問題や困難を乗り越えさせることは大切です。しかし、城さんのようなサバイバルを経験させる必要はありません。子どもが、困難を自分の力で乗り越える機会を歓迎し、過剰な手助けをせず、忍耐力を持って見守ってあげましょう。
◆「適応的競争心」を育む
「負けてもいいよ」となぐさめるのではなく、「悔しいね。次はどうすれば勝てると思う?」と痛みに共感した上で、すぐに「次への行動」へ視点を向けさせてあげてください。
「考える力」「折れない心」「健全な向上心」は日々の声かけと習慣で、普通の家庭でも育むことが可能です。脳は使えば使うほど、その回路は太くなります。できることからチャレンジしてみましょう。








