高価な「電動歯ブラシ」を買って満足している人が知らない事実【歯科医が教える】Photo:PIXTA

こと電動歯ブラシにおいては「高い方が良いだろう」と安直に考えてしまう人が散見されます。歯科医師・歯学博士でMBAホルダーの著者が、「投資価値」の観点から電動歯ブラシの選び方について解説します。(幸町歯科口腔外科医院・院長 宮本日出)

頭がいい人も誤解している!
電動歯ブラシの選び方

 iPhoneを最新モデルに買い換えるように、数万円もする電動歯ブラシを買って「これで俺の歯は安泰だ」と楽観する人。いわゆる頭がいい人、仕事がデキる人、富裕層に多いのですが、かなり誤解しています!

 健康な自分の歯は、紛れもなく大切な「資産」ですので、歯に投資しようという認知は素晴らしい。せっかくなら、機器の構造を理解して、資金を投じたほうがコスパもタイパも上がります。

 電動歯ブラシは、1000円台の電池式の商品から、4万円超の最新式モデルまであります。この極端な価格の差の全てを、「性能の差」だと思い込んでいませんか?

 まず、電動歯ブラシに「全自動で口腔内を清掃してくれる!」なんて期待してはいけません。電動歯ブラシは特徴別に次の3タイプに大別できますが、どのタイプも一長一短あります。

【音波振動式(音波式)】
 音波領域の高速振動(1分間に約3万回以上)によって歯を磨くタイプ。音波水流を発生させて汚れを浮かすと謳っています。フィリップスの「ソニッケアー」やパナソニックの「ドルツ」が該当します。

 高速振動によるプラーク(歯垢)除去効果が、手磨きよりやや高いとするエビデンスがありますが、その効果は「正しいブラシの当て方」が前提です。水流だけで汚れを十分に除去できるわけではないことを知っておきましょう。