成長の軌跡が手に取るように分かる

自分が大切だと思ったことは繰り返し大きく書く自分が大切だと思ったことは繰り返し大きく書く

――実際にノートを見ながら解説してください。

望月 コンパクトにまとめないと気が済まない生徒もいます。私が「その1、その2」と言うと、「いくつまであるんですか」と聞いてくる(笑)。

入江 先にそれを知りたい(笑)。ものすごく大きく書いているのもありますね。

望月 生徒たちに常々言っているのですが、みんな、目標もちがう、理解度もちがう、重要事項といっても自分にとっての必要度がそれぞれちがう。だから、先生がホワイトボードに書いたまとめをどのように書くか、どの程度強烈に書くか、全部まかせる、と。私が大きく書けと言ったわけでなく、この子の心の声ですね。

入江 こうして並べてみると、成長の軌跡がよく分かります。

入江翔一(いりえ・しょういち)入江翔一(いりえ・しょういち)
数学専門塾「数楽道場」代表。現役医師。1988年大阪生まれ。灘高等学校、東京大学医学部医学科卒。医師として勤務しながら、2021年東京大学理学部数学科卒。25年から札幌市に移住、26年3月開校。

望月 この彼は算数より社会が抜群にできた生徒だったのですが、いろいろ工夫していましたね。目を見張るほどのプレゼンテーション能力で、圧倒されます。

入江 これは明朝体(笑)。しかも、かなり高度ですね。

望月 彼は試験科目に社会科のない灘中学に合格し、開成と筑波大学附属駒場(筑駒)にも受かり、筑駒に進学しました。何票取れば当選確実かというテーマは、問題の条件が3段階あります。その3つの違いをきちんと教わっていない生徒もいるのですが、その3つの微妙な違いも、きちんとまとめられています。

 もちろん、十分に分かっている生徒はその分類を書き留める必要はないのですが、その分類というか違いをはっきり認識していなかったので、ビジュアルに書き残すべきだという(私の)指示にしたがって、書き残しているわけです。

自分の気づきが図形に書き込まれる自分の気づきが図形に書き込まれる