バブル経済崩壊後の日本を
漂い続けてたどり着いた答え

 私は1973年生まれです。いわゆる団塊ジュニアと言われるベビーブーマー世代です。最近だと、就職氷河期世代なんて言われるみたいです。

 私たちが大学生の頃にはすでにバブル経済が崩壊しており、就職もまともにできない人がたくさんいました。就職活動らしいことはしませんでしたが、私もその中の1人です。

 でも、就職できなくて良かったと思っています。もし、就職できていたとしたら、きっと今頃はリストラ対象だったからです。

 『LIFE SHIFT――100年時代の人生戦略――』(リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著、池村千秋訳、東洋経済新報社)という世界的なベストセラーの中に、人生100年時代はエクスプローラー、インディペンデント・プロデューサー、ポートフォリオ・ワーカーの順序で生きるべきだと書いてあります。本当にそう思います。

 真面目で優秀な人たちは1つの企業で働いてきただけです。当然、人生100年時代に対応できていません。

 ところが、私は20代にブラブラしていろいろな経験をしてきました。まさに、エクスプローラーでした。そして、いまはいろいろなプロジェクトに関わっているインディペンデント・プロデューサーです。

「やりたいこと」に固執しない方が
時代の流れになんとなく乗れる

 まさに私は20年以上前から、人生100年時代に対応している生き方をしていたわけです。ただ、これはたまたまです。

 私自身もいつも不思議に思っていたわけです。私みたいな大して能力もない、魅力もない人間が、それなりに楽しい人生を送ってこられたことを。本を書かせてもらうことも、海外に住んだりできたことも、尊敬できる人たちと仕事ができることも。

 こういったことが『LIFE SHIFT』を読んで、すべて合点がいったのです。私は無意識的に時代に合った生き方をしていただけだったのです。

 そこで重要なのが、私には「やりたいこと」がなかったということ。長年にわたって「やりたいこと」なんかないし、もはやわざわざ作ろうとも思いません。