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人生100年時代と言われるようになり、60歳を過ぎても働き続ける人が増えている現代。あなたは何歳まで、どのように働きたいと思っていますか?定年前後の働き方にまつわる情報を掲載してきた本連載は、これで最終回。最後に改めて、「いつまで働く?」「働く理由は?」について考えていきましょう。(社会保険労務士 佐佐木由美子)

*本記事は、佐佐木由美子『1日1分読むだけで身につく定年前後の働き方大全100』(自由国民社)を再編集したものです。

長く働けるのはどんな仕事?

 60代以降、事務職や専門・技術職で働く人の割合は大きく下がります。代わって高齢期に比率を伸ばす産業として就業者に占める高齢就業者の割合をみると、「農業、林業」が53.3%で最も高く、次いで「不動産業、物品賃貸業」が26.8%、「サービス業(他に分類されないもの)」が22.8%、「生活関連サービス業、娯楽業」が19.4%などとなっています。

 高齢者が活躍している仕事としては、不動産仲介やマンション・ビル等管理人、警備員、建設関係、タクシードライバーなどの輸送関係は男性のほうが多く、クリーニング店などの生活衛生関連サービスやスーパーなどの販売員、医療・福祉、宿泊業や飲食・サービスの仕事などは女性が多い傾向にあるといえます。

 お気づきのとおり、これらは現場での仕事です。デスクワーク中心の一般事務や管理職の求人は高齢期になると大幅に減る一方、現場仕事のニーズが高まる点に着目ください。決して仕事がないわけではなく、労働市場でミスマッチが起きているといえます。

 一方、法人・団体役員として長く働く高齢者も一定数います。また、上場企業の取締役や部長経験者として培われた知見や豊富な人脈、ノウハウを活用し「顧問」として業務委託等で働くシニアもいます。

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