ちなみに、マッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン・コンサルティング・グループといった、コンサルティングファームの代表格たる戦略コンサルファームよりも、アクセンチュアなどのITコンサルファームの方が日本・グローバルを問わず人員が多い。

 その背景には「より多くの人員が必要」というITコンサルならではの事情があるのだ。

「継続課金」と「囲い込み」で
ガッポリ稼ぎ続ける

 また、アクセンチュアなどのITコンサルファームは近年、顧客企業のデジタル化に必要なシステムを開発・提供するSIerを、M&Aを通じて傘下に収めている。

 これにより、単にデジタル化の戦略を描くだけでなく、システム開発や導入後の保守・運用といった「上流から下流まで」を一気通貫で支援できる体制が強化された。

 コンサル会社が戦略立案だけを担当し、その後の工程を外部のSIerに引き渡してマージンを得るというビジネスモデルも悪くはない。だが、グループ全体でデジタル化を丸ごと請け負った場合と比べると、収益性は雲泥の差だ。前者が数千万円単位だとすれば、後者は数億円・数十億円単位に上ることもある。

 その立役者となるのは、やはり導入後の保守・運用だ。これらから継続的に得られる「ストック型収益」(=仕組みさえ作れば、あまり労力をかけず自動的に積み上がっていく収益)は、長期的な視点で見ると、一度の大型案件よりもはるかに価値が高い。

 その上、提供したデジタルシステムに顧客が依存するようになれば、それを変更したり、別のベンダーに乗り換えたりすることは至難の業だ。要するに、簡単に「囲い込み」ができるのだ。

 一度の顧客獲得で、二度どころか三度も四度も美味しい。だからこそITコンサルは、何としてもデジタル化の案件を売りたいのである。