スーツ姿の男性写真はイメージです Photo:PIXTA

経産省が発表した「文系人材80万人余剰」の推計。“オワコン”扱いされて悔しい思いをした文系人材も多いはずです。しかし、元戦略コンサルの筆者は「将来の出世を狙うなら、理系より文系が圧倒的に有利」だと言います。絶体絶命に見える文系が、激変する未来の職場で“最強人材”へと大化けするための「たった1つのスキル」とは?読めばAI時代におけるキャリアの常識が変わります。(百年コンサルティングチーフエコノミスト 鈴木貴博

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悲報?文系80万人が余剰
「東京の文系」に衝撃

「文系学生が就職難になるかもしれない」という書き出しの経済記事(日経新聞 4月26日)が読まれています。その根拠になっているのが今年3月に経産省が発表した「2040年の就業構造推計(改訂版)」というレポートです。

 その中で、2040年には大卒・院卒の文系人材約80万人が余るという推計が波紋を呼んでいます。

 さらにもうひとつの大きなミスマッチとして「東京人余り」という現象があります。レポートの推計によれば東京を中心とした一都三県では約190万人も余剰で、その多くを事務職が占めているのです。

 仮に首都圏の文系人材が大量に失職したとすると、どこで再就職できるのかが気になりますよね。レポートを読むと、人材不足は地方の「現場人材」で吸収されそうです。地域としては栃木、群馬、茨城など関東周辺や東北、北海道、ないしは九州で多くの再雇用先が見込まれます。

 さて、不気味な未来予測とはうらはらに、新卒の就活市場では空前の売り手市場です。政府が賃上げに力をいれる中で、大卒の初任給はどんどん引き上げられています。しかしこの後、AIやロボットが本格的に導入される近未来では、文系を取り巻く雇用環境が激変するのでしょうか?実はこの話、それほど単純ではありません。

 先に結論をふたつ提示させていただきます。

1. 文系の就職難については現役学生やこれから進学する高校生は心配無用
2. 就活のさらに先、大企業の幹部をめざすなら理系より文系が圧倒的に有利

 これが未来予測を得意とする経済評論家としての私の結論です。

 この記事では「文系人材80万人の余剰予測とは何か?」「未来の職場で勝ち残るために20代が学ぶべきスキルは何か?」について、元経営コンサルタントの視点で解説したいと思います。