同社は1974年の設立以来、プラスチックメーカーや容器・トレーメーカー向けに食品用トレーやポリ容器、衣装ケース、車内装飾品など、さまざまな種類のプラスチック製品を製造・加工。近年は積極的な設備投資により生産能力を増強するなか、大手プラスチックメーカーの需要を取り込み、2023年9月期には年売上高約27億円を計上していた。
しかし、物価高の影響により仕入れコストが上昇するなか、価格転嫁が追いつかず収益性が悪化。既存得意先からの受注も落ち込み、2025年9月期の年売上高は約17億円に減少していた。その後は金融機関の協力の下で、経営再建に向けた計画を進めていたが、収益性の改善は厳しく、資金繰りも限界に達したことから事業継続断念に追い込まれた。
このケースは、今回のナフサショックによる影響を受けた倒産ではないものの、同社のようなプラスチック関連製品を扱う業者の倒産は今後相次ぐおそれがある。景気の変動に遅れて動く、典型的な「遅行指標」である企業倒産件数の特性からすると、「中東情勢の悪化による直接、間接の影響を受けた倒産多発」に警戒が必要である。
ナフサ高騰の影響を
最も受ける製造業は
冒頭で紹介した、ナフサ不足に伴う「調達リスク」に直面する可能性がある国内製造業4万6741社を企業規模別にみると、資本金「1000万~5000万円未満」が2万7956社で最も多く、全体の59.8%を占めた。「5000万~1億円未満」(6321社)を含め、資本金1億円未満の中小企業が4万1417社を占め、全体の約9割にのぼっている。
製造業態別にみると、サプライチェーン上の社数が多く、最もナフサ高騰による影響を受けやすい(ナフサ依存度が高い)業種は「化学工業、石油・石炭製品製造」で、集計可能な約4700社のうち3148社(67.2%)が該当した。このうち、プラスチックや合成繊維・染料、医薬品や化粧品、農薬などの原料・中間体を製造する「環式中間物製造」が最も高く、88.4%が該当した。
このほか、酢酸ビニル樹脂やエポキシ樹脂を原材料とした合成接着剤を含む「ゼラチン・接着剤製造」(87.3%)、洗濯洗剤や自動車用塗料などに幅広く使用される「界面活性剤製造」(84.0%)も高く、集計可能な25業種のうち「ナフサ依存度」が50%を超えた業種は23を占めた。








