齋藤:私の座右の銘は「上機嫌」ですが、これも脱力術を追究した結果、辿り着いた境地です。常日頃から上機嫌でいれば、社会生活は大体できることがわかった時に、上機嫌であると他人の目に映るためにはどうしたらいいかと考えました。そこで編み出したのが、ちょっとテンション上がり気味で「はい」「どうも」みたいな声を出すこと。表情は元気そうな笑顔で……。それを自動化させれば、社会って大体これでいいんだと痛感しました(笑)。
別の言葉で言えば、「習慣化」ですね。そうなると、多少機嫌が悪くても上機嫌な言動をしているうちに、本当に上機嫌になっていきます。
上機嫌に振る舞うだけで
人生はだいたいうまくいく
pha:齋藤先生が上機嫌の境地に辿り着いたのは、何歳ぐらいの頃ですか?
齋藤:私の場合は45歳ぐらいまで全力疾走で仕事していて1回リセットした時に、脱力をすごく意識するようになりました。常に全力だと仕事はもちろん、煩わしい人間関係にも疲れてしまいます。
そこで、メディアに出演する際に「どうも~」とちょっと脱力した上機嫌のキャラクターになるようにしたら俄然、楽になりました。すると日常生活でも上機嫌が癖になって、会議でも授業でもご機嫌にしかできなくなってしまいました。
その昔、海老一染之助・染太郎という曲芸師の芸人さんがいましたけど、毎回「いつもより多めに回しております」って傘の上でいろんな物を回していました。サービス精神の技化と言いましょうか、そんなイメージです。
「いつもより、多めに笑っております」から始まって、「(いつもより多めに)驚いております」「(いつもより多めに)誉めています」というのを恒常的にやっていると、舞台に上がるとパンってスイッチが入るようになる。
社会生活における人間関係の気遣いを自動化してしまうというんでしょうか。細やかになりすぎない。「ある程度上機嫌ならいいんだ」と、シンプルに考えるようになりました。







