所ジョージさん所ジョージさん Photo:JIJI

生産性が重要視される現代社会の中で、ふと「疲れた」と感じるタイミングはないだろうか。そんな働き盛り世代のビジネスパーソンを救うヒントが、東洋思想にあるという。齋藤孝とphaが、こんな時代にあえて「脱力」して生きることの魅力を語り合う。※本稿は、教育学者の齋藤 孝、作家のpha『あらゆる悩みは東洋思想で解決するかも』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。

脱力できるようになった40代に
おすすめなのが「東洋思想」

齋藤孝(以下、齋藤):東洋思想に出会うには2つのパターンがあると思っています。まず、phaさんのように割と緩やかにマイペースで過ごしてきた場合と、私のように突然忙しくなって究極の繁忙期を経て「ハタと気づく」場合があるように思います。

pha:年を取ると力の抜き方がわかってくるのはありますね。昔は力を抜けと言われてもどうしたらいいかわからなくて、力が入りすぎて無駄に空回りしていることが多かった。40代の今は自然にゆるくやることができるようになった気がします。

齋藤:いわば東洋思想に出会うタイミングとして適齢期が40代なのかもしれません。私の場合は、大学院で修士論文を書く時に難儀してしまいました。なぜかと言うと、壮大なフロイトみたいな理論を自分で作ろうとしたところ、結果的に大風呂敷になってしまい収拾がつかなくなってしまったのです。

 最初の思惑は身体を基盤にしたトータルな人間学を構築して、最終的に教育学に落とし込むという壮大な目標を立てたのがいけませんでした。各種身体技法にも通って、野口体操や野口整体もやって、ヨガもやってとなったら……忙しくなって結局、修士論文としては微妙なものになってしまったのです。