「シリコンバレーの天才たちの群像劇に、ページをめくる手がとまらない」
「この本を読まずして、現代の国際情勢は語れない」
発売以来、そんな絶賛の声が続々集まっているのが、書籍『半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』(クリス・ミラー著、ダイヤモンド社刊)だ。
本書は、スマートフォンなどの日用品から軍事兵器に至るまで、世界の命運を握る「半導体」をめぐる米中などの熾烈な覇権争いを圧倒的なスケールで描き出し、日本のビジネス現場でもさまざまな企業・業界・個人から圧倒的な支持を集めている。
今回、著者のクリス・ミラー氏が緊急来日。ラピダスの成功確率から、AI時代の日本の半導体メーカーの生き残り戦略まで、我々が今もっとも知りたい質問をぶつけてみた。全8回にわたってお届けする。(構成/大野和基)
Photo: Adobe Stock
今後さらに激化する
人材獲得競争に勝てるか?
――現在も日本の信越化学工業や東京エレクトロン、JSRなどは、素材や製造装置の分野で世界のサプライチェーンにおける「チョークポイント」を握っているように思います。日本企業が今後10年間、この絶対的な優位性を維持するためにはどのような戦略が必要でしょうか?
ミラー そうですね、こうした企業が取り組むべき主なことは2つあると思います。
1つ目は、技術的リーダーシップへの投資を継続すること、つまり多額の資本を投入することです。
2つ目は、顧客ニーズを理解して共にイノベーションを起こすだけでなく、日本、台湾、ヨーロッパ、アメリカなど世界各地の専門知識を活用して優秀な人材を確保するなど、世界との連携を継続的に深めていくことです。
これらの企業は長年にわたり、場合によっては数十年にわたり、技術的に最先端を走り続けてきた実績があります。ですから、こうした取り組みで成功を収める可能性は十分にあると思います。
しかし、必要な投資額はかつてないほど大きくなっており、人材獲得競争もこれまで以上に激化していると思います。ですから、研究開発と人材獲得への投資を継続することは、これまで以上に重要になるでしょう。







