例えば、「いらっしゃいませ」という声一つです。それが、心の底からお客様を歓迎している声なのか、それとも、ただマニュアルで決められているから「しょうがないから言っている」声なのか。これは、聞けば一発で分かります。
あとは、掃除の具合です。テーブルがきちんと拭かれているか、調味料入れが清潔か。そういう細部に、その店の「品格」が表れる。
それはもう、最終的にはその店の店長、ひいては会社の社長の「人間性」です。
店舗のリーダーの「人間性」が
店の空気として現れる
リーダーが「この店を良い場所にしたい」「お客様に喜んでもらいたい」と本気で思っていれば、その「品格」は必ず従業員に伝わり、店の空気として現れるものです。
逆に、リーダーが「自分だけ良ければいい」とか「どうせパートの仕事だ」と従業員を見下しているようなら、店の雰囲気は必ず淀んでいく。部下というのは、上司の背中を見ていますから。
リーダーが「公明正大」で、感謝の心を持っていれば、店にも「品格」が宿るのです。もし、自分の店の「品格」が低いと感じるなら、それはリーダー自身の「人間性」が問われているということです。
特定のお気に入りの部下とばかり
飲みに行ってはいけない
私が考える、リーダーとして最もやってはいけない最悪の行動。それはもう、はっきりと「派閥」を作ることです。会社が大きくなってくると、どうしてもそういうものが生まれやすくなる。○○派だ、△△派だ、などと。あれは会社にとって「病気」と同じです。
例えば、リーダーが特定のお気に入りの部下だけといつも一緒にいたり、飲みに行ったりする。そうすると、周りの社員はどう思いますか?
「ああ、あの人は上司と仲がいいから、きっと評価も高くなるんだろうな」
「真面目にやっても、どうせあの人には敵わない」
こんな空気が生まれたら、もうおしまいです。実力のある人ほど、そういう不公平な環境を嫌って、会社を辞めていってしまいます。それが一番いけないのです。だから私は、自分自身がそう見られないように、ものすごく気をつけてきました。
飲みニケーションは
「みんなで」やるもの
例えば、私は社員と「1対1」では絶対に飲みに行かないと決めています。1回でも行けば、それはもう「派閥」と見られてしまう。「社長はあの人をひいきしている」という噂が必ず立つものですから。
飲みニケーションが大事だという人もいますが、それは「みんなで」やるものです。1対1で行けば、行った方も「俺は会長と飯を食ったぞ」と、どこかで自慢げな態度が出たりするものです。
ですから、私は社内の人間とはそういう付き合いは一切しない。もし誰かと飲みたくなったら、それは会社の外、違う業界の経営者仲間とか、そういう外部の人と飲むようにしているのです。
会社の中では、ある意味で「孤独」でいるのがトップの務めかもしれません。それくらい徹底しないと、「公明正大」な評価なんてできっこないのです。







