これは単に長期滞在の外国人を増やせばよいということではなく、その平均的な所得の高い外国人に長期滞在の資格を優先的に付与する一方で、所得税や社会保険料の未納付も含めた法令違反次第では、それを取り消すといったペナルティーの仕組みを維持する必要があります。
医療保険にただ乗りしている
という批判は真っ当か?
2025年の参議院選挙中に、外国人受入れに批判的な政党から「外国人は医療保険へのただ乗りで優遇されている」との主張がみられました。
これについて、厚生労働省が150市区町村を対象に実施した調査によると、2024年末時点で外国人の国保の納付率は63%にとどまり、日本人を含めた全体の納付率(93%)よりもかなり低いことがわかりました。
この背景には、市町村の健康保険料の未納付等の情報を、国の外国人の在留資格審査に反映する仕組みが不十分なこともあります。このため厚生労働省は、長期滞在を前提とした外国人については、国民健康保険の保険料を前納する仕組みを導入し、窓口業務を担う市区町村の判断で2026年度から開始できるよう条例の改正例を通知するとしています。
また、必ずしも外国人に限定されませんが、顔写真のない紙による健康保険証の使い回し等、健康保険制度の悪用も指摘されています。この防止のためには、マイナンバーカードの利用義務化を早急に進めることが必要とされています。
他方で、外国人の医療保険の問題は、必ずしも保険料の未納付だけではありません。政府は「被保険者総数に占める外国人の割合は4%だが、総医療費のうち外国人向けは1.39%、そのうちで高額療養費の対象では1.2%に過ぎない」として、外国人が支払う健康保険料の方が医療費よりも多いので、むしろ健康保険財政には寄与しているとしました。
これは、現状では、外国人は技能実習生等、比較的若い世代が多いからです。しかし、今後は、高齢の外国人の比率も高まります。これは若年時から国内で就労して高齢化する外国人については、日本人と大差はありません。







