BEVをスズキらしく造ったら、e VITARAができた

F:最初にこのクルマに乗ったとき、正直に言えば「これは本当にスズキなのか」と思いました。重厚で、しっかりしていて、しかも高い。けれど話を聞くと、むしろ逆ですね。スズキがスズキらしさを捨てたのではなく、重くなりがちなBEVを、なんとかスズキらしく造ろうとした。そういうクルマに見えてきました。

大:そうですね。そこはまさに今回、悩みながら造り込んだところです。BEVとして必要なものを積みながら、スズキとしてどこまで軽く、どこまで扱いやすくできるか。そのせめぎ合いでした。

 このお話は次号へ続きます。お楽しみに!

(フェルディナント・ヤマグチ)

 こんにちは、AD高橋です。

 スズキ初のBEVであるe VITARA。チーフエンジニアである大前陽平さんとフェルさんが話している写真を撮っていて「ん????」と思いました。

 インタビューは浜松のスズキ本社前にあるスズキ歴史館で行ったのですが、鈴木俊宏社長のイラストの横にいるのは……。なんとうんこ先生! なぜ鈴木社長とうんこ先生が一緒にいるのでしょう?

スズキの歴史的な製品が数多く展示されている歴史館に、なぜうんこ先生が!?スズキの歴史的な製品が数多く展示されている歴史館に、なぜうんこ先生が!? Photo by AD Takahashi

うんこ先生登場の理由

 このイラストは昨年のジャパンモビリティショー(JMS、旧「東京モーターショー」)で飾られたもの。スズキは2022年からインド政府関係機関であるNational Dairy Development Board(全国酪農開発機構)などとともに、インドのカーボンニュートラルの実現を後押しするバイオガス(CBG)実証事業に取り組んでいます。JMSではその報告が展示され、キャラクターとしてうんこ先生が選ばれたのです。

インドでのバイオガス実証事業の流れインドでのバイオガス実証事業の流れ。循環型社会を形成するとともに、農村地域の活性化や新たな雇用の創出にもつながる 提供:スズキ 拡大画像表示

 電気自動車やプラグインハイブリッド、燃料電池車といった次世代自動車。そして圧縮天然ガス(CNG)やカーボンニュートラル燃料を利用するクルマなど、将来のカーボンニュートラルに向けたさまざまな取り組みが行われています。スズキがインドで行っているバイオガス実証事業もその一環です。