このような人物の場合、ただ聞いていただけでも、こちらが言ったことにされてしまう。ましてや、陰口を聞いているときに、「そうでしょ?」と言われ、うっかり頷いたりしたら、間違いなくこちらが言っていたことにされてしまうので、けっして同調しないように気をつけなければならない。

 対上司だけでなく、対同僚でも、うっかり気を許すと、とんでもない目に遭いかねない。

「一緒に仕事をしている仲間について、『○○君、何か不器用で、仕事の要領が悪いよね』と言って、具体例をあげるので、『たしかにそういうところもあるかもしれないけど、でも熱心に取り組んでると思うよ』っていうように私は弁護しました。

 なのに、私が仕事の要領が悪いとぼやいてた、っていうふうに本人に伝えてたと、その場に居合わせた人から聞いて慌てました。

 一応、そんなことは言ってないと本人には伝えたんですけど、それ以来何だかよそよそしい感じで……。ああいうことを平気でするなんてほんとに信じられないし、腹が立ちます」

 このように憤る人もいる。そんな目に遭ったため、その人物から「○○さんが君のことをこき下ろしてたよ」などと言われても、素直に信じることなどできない。きっと歪めて伝えているんだろうと思う。

 それでも、絶対にそんなことを言うはずはないと確信をもてないので、疑心暗鬼になって、人間不信気味になっているという。

 こんな具合に、裏表を使い分け、さらには人を操作するように歪めた情報を流す人物がいると、職場の人間関係がどうしてもぎしゃくしてしまう。

出世欲が強い裏表人間は
嫌らしいことも平気でする

 上昇志向の強い裏表人間は、ライバルの足を引っ張るような嫌らしいことも平気でする。ここまでみてもわかると思うが、本人はあまりに実力不足で、相手からすればライバルでも何でもないのに、そういう相手であってもあの手この手を使って引きずり下ろそうとする。

 そのような裏表の激しい同僚に痛い目に遭わされたという人は、その嫌らしい手口について、つぎのように説明する。