怖くありません。

 自分勝手なことを言っているなら怖い。しかし、やるべきことを言っているだけなら、怖がる必要はない。

 もちろん、言われた選手は最初は反発します。けれども、自分でやってみて「なるほど違うな」と思えば、向こうから来るようになる。「あの人の言ったことは本当だった」と分かるからです。

 指導者は、好かれるためにいるのではありません。相手をよくするためにいる。そこを間違えてはいけないと思います。

――実際に、広岡さんのもとへは今でも多くの方が教えを乞いに来ると伺いました。

 石毛宏典も来るし、江本孟紀も来たことがある。野球選手だけではなく、ゴルファーが来ることもあります。「どうしたらうまくなりますか」と聞きに来る。

 私自身も、今でも勉強しています。テレビを見ながらでも、いい動きがあれば「これは真似してみたい」と思う。体は動かなくなっても、学ぶことはできる。死ぬまで勉強です。