山手トンネルの静けさと、空気との戦い

 山手トンネル。音が響き、クルマの静寂性を確かめるにはもってこいの場所だ。

日産リーフで首都高を走る Photo by F.Y.反響の大きなトンネル内でもノイズが気にならない。シーフの静寂性はホンモノだ Photo by F.Y.

 低中速域では、本当にロードノイズしか聞こえない。モーター音がしない。インバーターの高周波音も気にならない。素晴らしい。

 リーフはモーター、インバーター、減速機を一体化した、3-in-1パワートレーンを採用している。ユニットを小さくまとめただけではなく、モーターの振動を抑えるために分割スキューローターや高剛性ハウジングを使っている。これが効いているのだろう。夜に技術資料を読むと眠くなるのだが、なるほど乗ればありがたみが分かる。

 EVはエンジンがないから静かなのか?それほど単純ではない。エンジン音が消えることで、これまで聞こえなかった音が前に出てきてしまう。高級オーディオと同じで、ノイズフロアが下がって静かになればなるほど粗が目立つ。

 100km/hに近づくと、ドアミラー周辺からの風切り音が徐々に立ち上がってくる。これなどは典型だろう。静粛性が高いクルマほど、最後は空気との戦いになるのだ。

 とはいえ空力も相当に詰めている。新型リーフはクロスオーバー的な姿になったが、Cd値は日本仕様で0.26、欧州仕様では0.25とされる。単に見た目をSUV風にしただけではなく、航続距離と高速安定性のために空力とホンキで向き合っている。

リーフの上部 Photo by F.Y.ルーフ上に2本並ぶアンテナの片方は準天頂衛星「みちびき」受信用。プロパイロット2.0の高精度測位を支えている Photo by F.Y.