大黒PAに見た、EV普及の「本当の課題」

 さて充電を……と大黒PAに立ち寄った。

 ところが充電エリアに停まっているクルマのうち、EVは私のリーフだけ。あとは輩関係の皆様が堂々とお停めあそばしている。さすがは無法地帯、大黒PA。取り締まれや!と内心憤慨。EV普及の課題は、案外こういうところにあるのかもしれない。

大黒PAでは、EVでないクルマが充電エリアに多数駐車されていた Photo by F.Y.大黒PAでは、EVでないクルマが充電エリアに多数駐車されていた Photo by F.Y.

 新型リーフB7は最大150kWの急速充電に対応し、150kW急速充電器を使えば10%から80%まで約35分で充電できる。数字としては立派である。しかし現実の充電体験は、充電器の出力、混雑、駐車マナーに大きく左右される。充電が済んだのに、長々と停めている人もいるし。

 EVの性能や使い勝手はクルマ単体で完結しない。社会インフラとモラルのセットで評価される。ここは(今のところ)ICE車との決定的な違いだろう。

但し書きから解放された3代目

 今回のリーフには、3代目ならではの“厚み”が感じられた。

 初代のような“実験車感”はもうない。2代目のような「実用車としてのEV」感をどう確保するか、という切迫感もない。3代目は普通のクルマとしていかに気持ちよく走らせるか、静かにするか、安心して距離を走らせるか、という段階に入っている。

 リーフは3代目にして「EVだから」という但し書きから解放されつつある。

 航続距離を競っても、中国勢やテスラと泥仕合になるだけだろう。日産がリーフで示すべきは、長年EVを造ってきたメーカー“だけ”が持つ、“実用車の矜持”ではあるまいか。

 静かで、残量表示が信頼できて、熱管理が賢い。重い車体を破綻なく走らせ、充電を含めた日常の不安を減らす。
 派手なスペック表には出てこない、しかし実際にEVを所有するとなるとこういうところが最も重要になってくる。新型リーフは、そこを愚直に埋めている。

 さすがは名跡リーフ。「よっ!3代目!」と大向こうから声を飛ばしたい。

Photo by F.Y.シフト操作はボタン式。ここまで来ましたか…… Photo by F.Y.
Photo by F.Y.クロスオーバー化によって荷室の使い勝手も向上。大きな荷物も余裕で積み込める Photo by F.Y.

 それでは最後にこのクルマの○と×を。