ウソをつかない残量計と、賢い熱管理
そしてもうひとつ感心したのが、電池残量計の正確さだ。
EVに乗っていて一番イヤなのは、航続可能距離が突然ドカッと減ることだ。さっきまで200kmと表示されていたのに、少し踏んだだけで一気に20km、30kmと減っていく。あれは本当に萎える。数字が50kmを切ると、残量計というよりも寿命のカウントダウン計を見ているような気分になる。
リーフは、その表示が正確だった。もちろん走り方によって電費は変わる。高速を飛ばせば減るし、渋滞で回生をうまく使えば伸びる。だが少なくとも今回の首都高165kmでは、表示が唐突に崩れる感じはなかった。残量推定のロジックや熱管理の進化が関係しているに違いない。代を重ねたクルマならではの安心感がある。
3代目リーフはエアコン、バッテリー、モーター、車載充電器の冷熱系を統合制御するエネルギーマネジメントを採用している。さらにナビと連動して、充電地点に向けてバッテリー温度を整える「ナビリンクバッテリーコンディショニング」も備えている。単に容量の大きな電池を積むのではなく、電池をどう使わせるか、どう温度管理するか、までを含めてクルマを造っているのだ。初代リーフから見れば隔世の感がある。
初代はユーザーが電池のご機嫌を伺いながら走る必要があった。3代目はクルマ側が先回りして電池をコントロールする。とかくEVはバッテリー容量で語られがちだが、本当に重要なのは実は熱管理である。電池は暑すぎても寒すぎてもダメで、まるで朝礼で卒倒する虚弱体質の子のような存在だ。その“弱さ”をクルマがどこまで吸収してくれるか。ここがポイントになる。熱管理に関しても「さすがは3代目」というところだろう。
重さを隠さず「安定」に変える足
足まわりも良い。
床下に重いバッテリーを積むEVならではの低重心感が明確にある。高速の継ぎ目を越える際も、軽く跳ねるのではなく、ぐいと踏み潰すように走っていく。盤石の安定感である。
重さを隠すのではなく、安定に変えている。
リアサスペンションにマルチリンク式を採用し、日本の道路環境に合わせたチューニングを施している。実際に首都高の継ぎ目やうねりを走らせると、車体の上下動が素直に収まるのが分かる。硬さで抑え込むというより、重たい車体を無理なく動かしている印象だ。
EVはピッチング処理が難しいのだ。モーターの反応が鋭い分、加速時も減速時も車体の前後揺れが出やすい。そこに回生ブレーキが加わる。雑に造ると乗っている方はヘトヘトになる。リーフはこのあたりの制御が洗練されている。加速も減速も、電気的な制御と機械的な足まわりがキチンと噛み合っている印象だ。







