ニュージーランドのトランスファーカーは、乗り捨てられたレンタカーを営業所に戻す回送作業を、「無料のレンタカー」として、第三者の顧客にやってもらうビジネスモデルを構築した。このビジネスモデルを手本にした日本の「カタレン」(片道だけのレンタカーという意味から命名:企業名はPathfinder)は、無料ではないが、競合のレンタカー会社より、安いレンタカー代で利用できる。
プロネクサスは、有価証券報告書などのIR資料の印刷を請け負っているが、入力フォーマットを顧客企業に提供し、そこに顧客自ら入力してもらう仕組みを作った。従来、最終修正は印刷所に完成直前まで何度も依頼していたが、そのコストや手間は少なくなかった。ただ、締切り直前の修正は、企業の決算では避けられないものであった。
入力という面倒な作業を顧客にやってもらうことによって、プロネクサスはコストをかけずに、ミスを少なくでき、締切りギリギリまで対応できるようになったのである。
在庫管理と発送業務を
出品者に任せたアマゾン
似たような例としてケース以外では、JRの「えきねっと」や「スマートEX」などの予約システムがある。これは原理的には「みどりの窓口」でJRの職員がやっていたことを、顧客にやってもらう仕組みだ。いつでも、どこでも、スマホの操作で簡単に変更が利くことから、その便利さが評価され普及してきた。
アマゾンのマーケットプレイスも、楽天市場で言えば出店者にあたる顧客に、在庫と発送をやってもらっている。それによって、アマゾンのサイトの品揃えと、アマゾンの効率の両方を実現している。マーケットプレイスの商品が売れれば、出品者からアマゾンに手数料が支払われるため、アマゾンにとっては、マーケットプレイス業者も顧客の1つと言えよう。
大同生命は、中小企業経営者へのチャネルを開拓するために、中小企業経営者を顧客とする税理士に着目した。税理士は、顧問先の中小企業が成長していくことによって、安定的な顧問料収入を得ることができる。中小企業の経営のためには、会計・財務をチェックするだけでなく、万一のリスクを減らすことも必要であり、そこに定期保険という商材はなくてはならないものとなった。







