この時期に子どもは大きな環境の変化を感じ、それが不登校のきっかけになりやすいのです。実際、小学校と中学校の連携をしっかりとることで、中学での不登校が激減した例は数多くあります。子どもの登校意欲は、学校側の姿勢でも大きく変わるのです。
病欠扱いの隠れ不登校児や
不登校予備群の存在も
そもそも不登校とは、どういう状態の子を指すのでしょう。これには文部科学省の定義があります。1年間の欠席日数が30日以上の子どもを「長期欠席」と言います。その中で欠席の理由が病気や経済的理由でない場合を「不登校」と呼びます。その数が35万人以上いる、というわけです。
35万人をさらに細かく見ていくと、そのうちの約55%にあたる19万人が年間90日以上欠席しています。うち、年間の出席日数がゼロ日の子は約1万人、10日以下の子も2.6万人。つまり不登校のうちの1割以上は、ほとんど学校に行っていません。これだけでも教育上の大問題だとわかります。
また「病気や経済的理由でない場合」という定義も実はあいまいです。欠席の理由として「体調が悪い」「腹痛がある」などと学校に連絡する不登校の子は少なくありませんから、「病欠」と判断されるケースもあるかもしれません。実際、不登校の件数の少ない都道府県の中には「病欠」が際立って多い場合が少なくないのです。
長期欠席そのものも増えていることを考えれば、実際の不登校はもっと多い可能性は否定できません。
もう1つ知っておきたいのは「不登校予備群」の存在です。不登校は「年間30日以上の欠席」とされますが、「学校には来ているけれど、保健室などにいて授業には出ていない」「授業に出席するのは1時間程度で、遅刻と早退を繰り返している」という場合でも出席扱いになります。学校に少しでも来ていれば「欠席」にはならないのです。
このような、「不登校にカウントされないけれど、限りなく不登校に近い子」はどれだけいるのでしょう。下のグラフは2018年に日本財団が調査したものです。
同書より転載 拡大画像表示







