子どもが「こういうことがあった」と言うのは、あくまで本人の目から見た世界だということです。別の視点から見れば、物事はまた違う様相になる可能性もあります。頭ごなしに「やっぱり〇〇くんは問題児だ」などと思いこむことや、感情的になることは避けたいものです。

 学校に報告するときには、「こういうことがあったんです」ではなく、「うちの子はこう言っています」「子どもはこう感じているようです」と伝えることが大事です。

 事実を正確に知りたいと思っても、子どもを質問攻めにするのは控えてください。つらい記憶を言葉にするだけで精一杯なのですから、親はあくまで聞き役に徹するようにしましょう。

 もしも子どもから「〇〇に謝ってほしい」などの要求があった場合には、「わかった。先生に伝えてみる」と受けとめたうえで、「けれど、あなたがかえって傷つくかもしれないよ。本当に反省してはいないかもしれない。忘れているかもしれないからね」と冷静な大人の視点で答える必要があるかもしれません。子どもがこれ以上傷つくのを防ぐことも大事です。

担任が原因で不登校になったら
誰に相談すればいいのか?

『子どもの不登校が心配になったら知りたいことが全部のってる本』書影子どもの不登校が心配になったら知りたいことが全部のってる本(主婦の友社編、小林正幸監修、主婦の友社)

 先生が怖い、厳しい、イヤミな態度をとってくる、ほかの生徒を叱りつける姿を見ているのがつらい……先生が原因で不登校になる子も少なくありません。そのことを学校に相談する場合、その先生本人に直接言うのは避けたいものです。先生といえども人間ですから、直接的に言われると傷つき、心のシャッターを下ろしてしまう可能性もあります。

 不登校のきっかけが担任の先生である場合、別の先生に相談するのがいいでしょう。学年主任、校長や教頭などの管理職、部活動の顧問、養護教諭など、学校の中でも信頼している先生にまず話してみましょう。また、発達障害があって通級指導教室に通っている子なら、通級の先生に相談することも可能です。別の先生を通じて、学校の内部で話し合いの場をもってもらうことができます。

 スクールカウンセラーに相談することも可能です。カウンセラーは学校外部の専門家という立場なので、児童・生徒・保護者と学校の仲介役をしてくれます。カウンセラーを通して学校に伝えてほしい場合には、相談時にその旨を話しておくといいでしょう。カウンセラーには守秘義務があるので、個人の判断で担任に伝えることはありません。