また、カリウムには交感神経の活動を抑制する働きがあります。交感神経が亢進すると血圧が上昇しますが、交感神経が抑制されると副交感神経が優位になり、心拍数が下がり、血管が拡張して血圧が低下していきます。
カリウムを多く含んだ
血圧対策になる果物野菜
カリウムは果物野菜、海藻類などに豊富に存在するため、生で食べられるものは生で、調理する際は煮物であれば煮汁ごと食べるようにすることがおすすめです。
『果物野菜で100歳を生きる』(湊口信也、さくら舎)
カリウムの含有量が特に多い果物は、アボカド、キウイフルーツ、バナナ、露地メロン、さくらんぼ、リンゴ、ナシ、柿などです。また、乾燥させた果物でも、きはだ(実)、くこ(実)、乾燥あんず、乾燥バナナ、ドライマンゴーなどはカリウムが豊富です。
野菜は、パセリ、ブロッコリー、ホウレン草、えだまめ、春菊、ニンジンなどが挙げられます。また、乾燥させた野菜でも、干しずいき(編集部注/サトイモやハスイモなどの葉柄)、切り干しダイコン、ドライトマト、干しわらび、干し唐辛子などもカリウムが豊富です。
『高血圧管理・治療ガイドライン2025』には、高血圧症の非薬物治療として、果物野菜を摂取すると血圧が低下することが記載されていますが、これら果物野菜を摂取すれば降圧をはかることができることになります。
果物野菜を「多く食べている」と
自己評価する人は実際の摂取量も多い
1日尿中カリウム排泄量と自分がどの程度の果物野菜を食べているかについての自己評価がどの程度相関するのかについて、岐阜市民病院倫理委員会の許可を得て岐阜市民病院の外来患者を対象として、臨床試験を行いました。その結果、果物野菜摂取の5段階の自己評価(1:ほとんど食べない、2:少しは食べる、3:普通に食べている、4:普通より多く食べている、5:非常に多く食べている)と1日尿中カリウム排泄量(g)は強い正相関(r=0.8511、p< 00001)が認められました(図15)。
同書より転載 拡大画像表示
果物野菜摂取の自己評価は信頼性の高いものであると考えられますので、この結果から、自分自身が果物野菜を結構沢山食べているとの自己評価になれば、果物野菜をしっかりと沢山食べている状態であるし、自分自身が少ししか食べていないと感じている人は尿中カリウム排泄量が少ないため、あまり果物野菜を食べていないと考えられます。
したがって、1日尿中カリウム摂取量を病院に行って測定しなくても、自分の意識の中でたくさんの果物野菜を食べていると自覚している人は十分な果物野菜を摂取している可能性が高いといえます。







