かすみやまぶしさ(羞明)、ものが二重に見える(複視)などの症状が出ることもあります。また、車の運転中に道路のラインが二重に見える、といったケースも報告されています。
こうした変化により、高齢者は若年層に比べて暗所や低コントラスト環境で見えにくくなり、同じ情報が与えられたとしても、視覚情報の処理に負荷がかかるのです。だからこそ、シニア向けのコミュニケーションでは、文字サイズ・コントラスト・色選び・情報量の調整など、視覚負担を減らす工夫が欠かせません。Webアクセシビリティの国際基準(WCAG2.2)では、文字と背景のコントラスト比を少なくとも4.5:1以上にすることが推奨されています(図3-10)。
同書より転載 拡大画像表示
シニア向けの広告展開では、せっかく作成したクリエイティブが「読めなかった」「見づらくて何を言っているかわからなかった」ということにならないよう、認知能力の変化も十分考慮することが不可欠です。
シニア向けの広告は
「画像+文字」が効く
広告クリエイティブの制作に際しては、もう1つ知っておいていただきたいことがあります。画像は文章より圧倒的に速く処理されるということです。
ある実験では、画像はわずか13ミリ秒で意味を認識できるのに対し、文章は数秒かかると報告されています。つまり、画像は文章より何百倍もスピーディーに脳に届くということです。
さらに、心理学者アラン・パイビオの「デュアルコーディング理論」では、脳は視覚情報と言語情報を並列で処理できるとされています。両方を組み合わせることで、理解が早くなり、記憶にも残りやすくなるそうです。







