Photo:Cheng Chia Huang/gettyimages
AI革命を先導するエヌビディア
フアンCEOが台湾で会った相手とは
AI革命の真っただ中において、有力なAI関連企業は地球上から宇宙に至るまで、他社に先駆けて新たな需要を創出しようとしている。イーロン・マスク氏率いるスペースXが株式新規公開(IPO)したのは、その象徴になったともいえる。
「21世紀、AIは核開発以上の力を持つ」との見方もあるように、主要国にとって自国に有力なAI企業があり、最先端モデルを持つことは、経済のみならず安全保障面も左右するようになった。米国政府は、高いサイバー攻撃能力を持つ「ミュトス」と同等の能力を持つとされる、アンソロピック最新モデル「クロード・フェイブル5」の公開停止を指示したほどだ。
米国を猛追するのが、中国だ。6月、ディープシークはファーウェイの国産半導体「アセンド910C」を使い、AIモデルの事後学習(使いやすく調整する学習プロセス)に成功したと報じられた。また一歩、中国のAI開発が加速したことになる。
AIの脅威も指摘される一方で、多くの投資家はAIのベネフィットへの期待を膨らませている。その証左に、年初~6月中旬、日米韓台の半導体関連銘柄の上昇が明らかだ。
こうした状況下、エヌビディアのフアンCEOが台湾を訪問した主な目的は、新型のPC向けプロセッサーであるRTXスパーク(コード名「N1X」)の供給網を、世界に提示することだったようだ。
フアン氏は、まず、GPU生産委託先であるTSMCトップのCC・ウェイ氏と面会した。続いて記者会見の際は、RTXスパークのCPUを開発したメディアテックの蔡力行(リック・ツァイ)CEOがサプライズ登場。さらに、PC受託製造のインベンテックや、パソコンメーカーのASUS、GIGABYTEの関係者とも面会した。
フアン氏は今回、新たなAIデバイスとしてPCを再定義し、「AI革命を主導する」というストーリー(ナラティブ)を世界に示した。投資家の期待を引き上げ、資金調達などを優位に進める狙いがあるだろう。







