さて、結果的に永井氏の再任だけが否決されたが、永井氏はどういう人物なのか。その経歴は、1977年に当時の日本興業銀行に入行。みずほグループの幹部を歴任し、みずほ信託銀行副社長を務めた後、2014年6月に日産の社外監査役に就任した。
日産はゴーン氏の事件を機にガバナンス体制を抜本的に見直すため、19年6月から「指名委員会等設置会社」に移行した。これにより、取締役会の中に「指名」「監査」「報酬」の3つの委員会が設置され、経営の「監督」と「執行」が明確に分離された。
永井氏はこの日産ガバナンス移行と同時期に社外取に就任し、監査委員会の委員長として日産経営の監督を統括してきた人物だ。実に、日産の社外役員として12年も関与してきたわけだ。
内田誠・前CEO Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages
内田前経営陣の任命責任や
在任期間の長期化を疑問視
今回退任した社外取のうち、木村氏は19年6月の就任から取締役会議長を務めてきた。井原氏はゴーン氏の肝いりで18年6月に社外取に就任し、長く報酬委員会の委員長を務めてきた。朝田氏は24年6月に社外取に就いた。
日産が指名委員会等設置会社へ移行した同年12月、内田誠・前CEO体制を指名したのが、木村氏、永井氏、井原氏といった面々であり、株主からは経営悪化を招いた前経営陣の任命責任や、在任期間の長期化を疑問視する声が高まっていた。
ゴーン事件以降の日産は、例えば27年から取締役の在任期間の上限を8年から原則6年に短縮するなど監督機能を強化し、取締役会が互いの貢献度を評価する仕組みを導入するなどガバナンス体制の見直しを進めてきている。







