米国でスペースXが上場した際も、同様に社員4400人が100万ドルの資産を得たと報じられた。「溶接工でもミリオネアになれた」――まさにアメリカンドリーム。自分がいつ、どの業界のどの会社で働くかで、個人の富がケタ違いに変わる。防衛、AI、宇宙……狙い目はどこだろうか? そこで2大トピックスのもうひとつに話を変えよう。
「FDE」という新潮流を知っているか?
私の周りで最近よく話題になるのが「FDE」、Forward Deployed Engineerについてだ。ざっくり言うと、現場でAIを動かせるように調整してアプリを実装するエンジニア、あるいはコンサルタントを指す。日本では「AI実装コンサルタント」と呼ばれることもある。この職業の需要が主要国で急騰しているという。
これは一見すると、矛盾している気もする。というのもつい数カ月前、「AIの発展でコンサルタントなんて不要になる」という説が巷を駆け巡った。コンサル業の私ですら、その説は基本正しいと思った。論理的な分析をしたかったら、エクセルなんて放り投げてAIに聞いたほうが速い。人間と違って「疲れた」とも言わないし、都合が悪くなって会議を先延ばしにもしない。
ただ、実際の一般企業レベルでは、現場の担当者はまだAIを使い慣れていないし、社内のさまざまな部門あるいは取引先との調整が難しくてAIを使えていないケースが、ままある。
思うにコンサル業界は、AIに取って代わられるのを嗅ぎ取って、実行を担うFDEを創出したのではないか。
というのも米国ではオープンAIやアンソロピックら最先端AI企業が、FDEの採用を積極的に推進している。「AIの発展でホワイトカラーが不要になる」と喧伝していたにもかかわらずだ。コンサルタントを延命させる代わりに、その担い手(既存のコンサルティング・ファーム)と業務内容(パワーポイント作成、エクセル分析)を転換(アプリの実装)させようとしているのだろう。







