BYD Auto Japanの発表によれば、2025年(1~12月)の販売台数は3742台。前年比プラス68%で成長をしていると胸を張るが、2025年に販売台数1万台(推計)を超えたテスラと比べると見劣りする。
性能無視の中国アレルギー
理屈が通じない「拒絶反応」
では、なぜ世界ではそれなりに売れているBYDが、日本では壮絶にスベっているのか。
自動車愛好家からすれば、ここの機能が日本人向けではないとか走りが良くないとか、点検や修理などアフターケアの拠点が少ないだとか、細かなダメ出しが出てくるだろうが、一般消費者に刺さらない原因の1つが「中国へのネガティブ感情」だろう。
具体的には「中国製は品質が悪くて安全性が心配」とか「中国の電子製品はアメリカで禁止になっているようにマルウェアとか仕掛けられて情報が抜かれる恐れがある」とか「日本をいろいろ脅してくる中国のものなど買いたくない」といった声が一定数存在する。
「中国」への拒否反応が強すぎるあまり、「ありかも、BYD」とモノの良し悪しを検討することすらやらない人がかなりいるのだ。
実際、ネットやSNSでは「RACCO」に関しても「デザインがホンダのN-BOXとそっくり」とか「どうせすぐに故障したり、バッテリー火災を起こす」などとボロカスだ。
しかも、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いで、長澤まさみさんや広瀬アリスさんに対してまで「いくら金を積まれたんだ」とか「今後はもう応援しません」などと「反日認定」をして叩いている人も散見される。
驚いたのは、「RACCO」発売のニュースを取り上げた記事に対してまで「BYDから金をもらって書いたステマ記事」などと叩いている人がいることだ。
高市早苗首相の「台湾有事」発言によって日中関係が悪化したことを受けて、「中国」とつくものに憎悪を向けていないと気が済まなという人が一定数いらっしゃるのだ。これではいくら人気俳優を起用したプロモーションを仕掛けても、BYDの車を売るのは難しいだろう。
「ありかも、BYD!」などと思って購入を検討しても、愛国心溢れる人々の視線が気になって腰が引けてしまうだろう。
では、このまま日本は世界の中でもBYDが売れない「空白地帯」となっていくのかというと、そんなことはないのではないかと思っている。







