運転中に歩行者が「お先にどうぞ」と合図
動き出してもOK?

 例えば、年配の方が横断歩道を渡っている場合。歩く速さがゆっくりで、歩行者用信号が点滅し、赤に変わっても最後まで渡りきれないこともある。

 こんな時、「車両用信号が青になったから」「急いでいるから」と、ドライバーが一時停止せずに歩行者の横をすり抜ける行為は認められていない。ゆっくり歩いている歩行者に接近して「あおっている」と捉えられかねない動きをすることも同様だ。

 詳しくは後編の記事で解説するが、事故になりそうな「やむを得ない場合」を除き、みだりにクラクションを鳴らすのもNGである。

運転中に歩行者が「お先にどうぞ」と合図、動き出してもOK?→弁護士のアドバイスが衝撃だった写真はイメージです Photo:PIXTA
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 こうした行為は取り締まりの対象になる可能性があるため、注意が必要だ。一時停止してその通行を妨げないようにするのが正しい対処法である。このルールはクルマやバイクだけでなく、自転車や電動キックボードにも適用される。

 一方、迷いどころなのが、交差点などで一時停止している際に、歩行者に「先に行ってください」と合図をされる場合があることだ。こんな時は、厚意に甘えて動き出してもいいのだろうか。

 この問いに対して、後藤弁護士は「実は明確な規定がないのが現状です」と明かす。

「法的には車両側に一時停止義務が課せられていることから、歩行者の意思が確実な形で確認できるまで、一時停止して待機しておくのが安全といえるでしょう

 歩行者の意思が確認できたように見えたとしても、結果として事故が起きてしまったら、横断歩行者等妨害に問われる可能性があるからです」

 万が一、このような場面を警察官に目撃され、取り締まりを受けたとする。この際、ドライバーが「歩行者から“先に行って”と言われました」といくら伝えても、歩行者がすでに立ち去っていれば証明が難しくなる。

 ドラレコに記録された映像を見せたとしても、手招きをするなど歩行者が確実な形で意思表示していなければ、証拠としては弱くなってしまう。やはり、先に歩行者に渡ってもらったほうが安心と言えるだろう。