サービスエリアの車列で怒り出す人が
知らない事実とは?
後藤弁護士によると、人々が悪気なくやりがちな道交法違反の代表例が、高速道路における「路側帯の走行」だ。
渋滞中の高速道路では、サービスエリアに入りたいクルマや、インターチェンジで降りたいクルマが、路側帯に列をつくって待機する場合がある。
こうしたクルマに悪気があるわけではなく、渋滞している中で「周囲に迷惑をかけないように」という善意で端に寄り、路側帯に並んでいるのだろう。
だが実際は、道交法第17条で「歩道・路側帯と車道の区別がある道路では、車道を通行しなければならない」と定められており、こうした気づかいは違法だ。
道路交通法第17条拡大画像表示
後藤弁護士は「路側帯を走行するのは『通行帯違反』に該当します。これは高速道路で渋滞の邪魔にならないように配慮した場合でも変わりません」と強調する。
サービスエリアに入ろうと路側帯の列に並んでいたところ、入口付近で本線から合流してきたクルマに割り込まれた。こんな経験をしたことがある人もいるだろう。
列に並んでいたドライバーは「ふざけるな!」と怒声を浴びせたくなるかもしれないが、法的な観点では、路側帯に並んでいたクルマに非がある。
「多くの方が勘違いしていますが、これは本線から合流したクルマが正しく、路側帯に並んでいるクルマは全て取り締まりの対象になる可能性があります」(後藤弁護士、以下同)
路側帯は故障車の避難場所として利用されたり、高速道路が渋滞している際に緊急自動車が走行する場所としても使われたりする。ここに多くのクルマが列をつくってしまうと、本来の目的で使用できなくなってしまうため、厳しい規制が設けられているのだ。
「実際、渋滞が増える連休中に、路側帯を走行する車両の影響で、緊急自動車の通行が妨げられる問題が発生しています」
この問題の難しいところは、多くのドライバーに「道交法違反をしている」という認識がなく、「本線の邪魔をしたくない」と気を遣って路側帯を走行していることだ。
警察がこの問題を根本から是正するためには、「たとえ道を譲るための善意でも、路側帯を通行するのは交通違反である」と周知することが重要になるだろう。







