「チョコとアイスのハイブリッド」
魅力をどう伝えるか?
目下、過去最高売り上げを更新し続ける板チョコアイスだが、谷山氏は課題も率直に語る。
1つ目は認知率の低さだ。上位に来るアイスの多くはファミリーパックと単品売りの2形態で展開しており、その分だけ顧客との接点も大きい。一方、板チョコアイスはあえて単品売りのみにこだわって展開している。
「1個入りの板チョコみたいなアイスであることや、このサイズ感を大事にしている」(谷山氏)ことが理由だが、それによってブランドとしての接点が限定的になっている側面がある。
2つ目は「一個まるごと食べると重たい、罪悪感がある」というネガティブな声への対応だ。
実は、以前からパッケージ中央のミシン目で2つに分かれた箱を重ね合わせると保管できる仕様になっていたが、その使い方はあまり知られていなかった。そこで2026年4月、「チョコッとストック」というワードをパッケージ裏面に加え、食べ切れない分を冷凍庫に保管できることをアピール。
また、それを視覚的にわかりやすく伝えるため、箱を差し込むとストーリーが変化する「差しコミック」パッケージを実施した。ローンチ初日にX(旧Twitter)でトレンド1位を獲得するほどの話題化に成功し、少しずつ浸透してきているそうだ。
「差しコミック」パッケージ Photo by M.F.
最後は、商品の本質的な魅力であるチョコレートとアイスのハイブリッドという価値がまだ十分に伝わっていない点だ。「冷たい板チョコがアイス売り場で売られている」「チョコの印象が強くて硬そうだ」といった声も耳にすると谷山氏は言う。
そもそも板チョコ自体を食べたことがない層も増えている中で、単なる板チョコの延長ではなく、パキッとした食感や、独自の口溶けを味わえる特別なアイスであることを伝える必要がある。
そこで昨年のテレビCMからは、それまでの「パキッ」という食感訴求に加え、「パキどけ」というキャッチコピーを用いたほか、今年はさらにアイスの質感をよりリアルに表現するようパッケージデザインも見直した。







