BYDオートジャパンの東福寺厚樹社長 Photo by Yoichi Morohoshi
EV(電気自動車)に国民の税金を使った補助金は必要でしょうか?中国BYDが日本向けの軽EVを発売したところ、その機能や低価格が注目される一方で、「EV補助金」への批判も噴出する事態となっています。当のBYDは、この制度をどう見ているのでしょうか。日本法人社長の答えは意外な意見でした。(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)
「EV補助金」は誰のため、何のため?
中国BYD幹部が明かした経産省との会話
中国BYDが日本市場を狙って発売した軽乗用EV「RACCO(ラッコ)」が話題です。
注目を集めているのは何といっても価格。ボトムグレードの「RACCO 200」は、メーカー希望小売価格が214万5000円と、周囲を驚かせました。国のEV補助金の15万円を活用すれば199万5000円になり、200万円を下回ります。
軽EV市場では、日産自動車の「サクラ」や三菱自動車の「eKクロスEV」、ホンダ「N-ONE e:」など日本メーカーが先行してきました。しかし今、中国メーカーが価格競争力を武器に本格参入したことで、軽EV市場の競争は新たな局面を迎えています。
一方で、ネット上では「補助金は国産車に限定すべき」「外国のクルマまで支援するのはおかしいと思う」「補助金は国民の税金だ。個人の資産になるものに補助金を出す必要はあるのか」「EVだけが優遇されすぎている」「乗らない人のほうが多いのに不公平」といった補助金に関する批判の声が噴出しました。
こうした意見には一定の説得力があります。補助金は税金なので、「誰のため、何のため」に支出されるのかという議論は避けて通れません。
では、こうした批判を受ける立場にもあるBYDは、この制度をどう見ているのでしょうか。実は、答えは少々意外なものでした。
BYDオートジャパンの東福寺厚樹社長は、報道関係者とのラウンドテーブルで、経済産業省と補助金制度について意見交換したことを明かしました。東福寺氏は、「補助金をもっと増やしてほしい」とは主張していないといいます。では、どんな意見なのでしょうか。







