【スクープ続報】NECの「量子マシン開発撤退」にライバル富士通の反応は?開発部門トップは「研究者の増強は継続」と明言Photo by Koji Yuasa

NECの量子コンピューター開発からの撤退が業界に波紋を広げている。一方、国内勢では代表格である富士通が8日、新方式の量子コンピューターのプロトタイプの開発を発表した。ダイヤモンド編集部がスクープしたNECの撤退をライバルの富士通はどう見ているのか。特集『「ポストAI」へ投資バトル 熱狂!量子覇権』の本稿では、富士通の量子開発部門のトップを直撃。その反応を一問一答形式でお届けする。(ダイヤモンド編集部上級編集委員 阿部欣司、副編集長 大矢博之)

NECの量子コンピューター撤退に
ライバル・富士通の反応は?

 NECが量子コンピューターのマシン開発から3月末に撤退していたことが判明し、業界でも波紋を広げている。

 ダイヤモンド編集部が4日夜にスクープしたNECの撤退(『【スクープ】NECが量子コンピューター開発から撤退!研究者はライバル富士通へ大量流出、「量子の名門」で何が起きたのか?』参照)は、市場で悪材料として受け止められたようだ。週明け7日、NECの株価(終値)は前週末比4.5%安の4610円に下落。8日も続落し、終値は4579円だった。

 量子コンピューターは現段階ではいつ実用化が実現するか判然とせず、投資の費用対効果が見えないため撤退という経営判断は合理的との指摘はある。ただ、将来一大産業になり得る可能性を秘めたビジネスの“芽”をつぶす決断は、NECが1999年に世界で初めて超伝導方式の量子ビットを開発したという背景事情も相まって、市場からネガティブに受け止められた可能性がある。

 一方、量子コンピューター業界では新たな動きがあった。国内勢では代表格である富士通は8日、新方式の量子コンピューターのプロトタイプを開発したと発表。将来の大規模な量子コンピューター実現に活用できる技術として期待しており、海外の競合との開発競争に邁進する。

 NECの撤退により研究者が流入したとされる富士通はライバルの撤退をどう受け止めているのか。次ページでは、富士通の量子コンピューター開発の最新情勢を解説するほか、NECの撤退を受けた、富士通の量子開発部門トップの反応を一問一答形式でお届けする。