「男性だって長期の育休を取りたい」「地方に移住したい」「不妊治療や介護と仕事を両立したい」――個人の価値観が多様化する中で、会社が用意した既存のレールやフォーマットは、もはや多くの人にとってフィットしなくなっています。こうした背景が複雑に絡み合い、多くのビジネスパーソンが漠然とした不安やモヤモヤを抱えているのです。
上司と部下の関係では
プライベートの話がしにくい
こうした状況下で、なぜわざわざ職場で「人生」や「プライベート」も含めたキャリアの話をする必要があるのでしょうか。その理由は、人が組織で活躍し続けるためには、「働きやすさ」と「働きがい」の両輪が必要だからです。
制度や環境を整える「働きやすさ」に関しては、多くの企業が取り組みを進めています。しかし、それだけでは人は成長しません。「どういう時に仕事の喜びを感じるのか」「3年後や5年後、どういう生き方をしたいのか」「そのために今、何が課題なのか」――こうした根本的な問いを言語化し、個人の価値観と会社の方向性をすり合わせることで初めて生まれるのが「働きがい」です。
この「働きがい」をサポートするのが、まさにメンタリングです。
上司と部下の「縦の関係」だけでは、どうしても業務管理や評価が優先され、個人の本音やライフキャリアの悩みはこぼれ落ちてしまう。だからこそ、利害関係のない「斜めの関係」で、メンターとメンティが対話する意味があるのです。
組織の中でしっかりとキャリアや人生についての対話ができなければ、多様な人材が働きがいを感じて活躍できる風土は醸成されません。そのため、人生やプライベートも含めたキャリアの話を、わざわざ職場でする必要があるのです。
人手不足を解消する
逆転の一手となるか?
時代の変化に伴い、企業側がメンターに求めるニーズも劇的に変化しています。
これまでは「女性管理職を増やすためのロールモデル」としての需要が大半でした。しかし、今増えているのは、それだけに留まらない、より切実な組織課題への対応です。







