貯まっている人に
共通するのは「危機感」

 長年、家計相談を受けてきた経験から言うと、原因は「内緒と不干渉」と分析する。

 共働き世帯であっても、専業主婦世帯であっても、結婚当初から「世帯年収1500万円」だったわけではない。年々、給料が上がっていった結果、収入がアップしてきたはずだ。

 専業主婦世帯が子育てをしながら夫の年収が700万円、800万円であれば、ちゃんとやりくりしないとお金が足りなくなる。危機感を持って、少しずつでも貯蓄できるように妻は家計管理をしてきた。

 一方、共働き世帯は、食費・日用品といった生活費や子どもの教育費を分担し、残りはそれぞれの裁量で「使う」「貯める」の生活をしているケースが多い。

 夫婦それぞれが経済的に自立しているため、相手のお金の使い方に口を出さない(不干渉)。というよりも、「干渉されたくないから(使い方を内緒にしたいから)干渉しない」のが本音なのだろうと感じるケースも少なくない。

 50代の共働きで「今回、深田さんのところへ相談に来るから、初めてお互いのお金について情報開示した」というカップルは珍しくない。配偶者の金融資産の総額は、思ったより貯めていたケースもあれば、驚くほど貯めていなかったケースもさまざま。

 貯まっているカップルに共通するのは、危機感があったこと。

 がんばって貯めましたねと声をかけると、「自分の年収も配偶者の年収もそう多くないから、コツコツ貯めないといけないと思っていた」、「配偶者は浪費癖があり、自分が貯めないと老後破綻(はたん)するかもしれないとずっと怖かった」などと答える。

 貯まってないカップルは、この逆であることが多い。危機感がなく「内緒と不干渉」のまま50代を迎えたのだ。

「お金を貯める最大の原動力は危機感」なのだ。

世帯年収の数字に置き換えたとたんに
お金持ち気分に

 タイトルにある「世帯年収は1500万円なのに、貯まらない」は、本当によくあるケースだ。

 2人で1500万円の内訳は、夫800万円、妻700万円のカップル、もしくは夫900万円、妻600万円など。夫と妻を別々で見ると、とびぬけて高収入ではないが、世帯で見ると数字が大きくなり、高収入。ここに落とし穴がある。