前述の「40代半ばで結婚した身内」は、入籍後、そろって私のコンサルを受けに来た。支出状況をチェックしたうえで「ちょっと背伸びして、それぞれ年200万円ずつ貯蓄やNISAで積み立てしたら」とアドバイスした。
たまに「二人ともちゃんとやっている?」と聞いてみると、「できてる!できてる。去年はボーナスが良かったから、その分上乗せできた!」とうれしそうに言っていた。
私からたまにチェックが入ることが最大の危機感になっているのかもしれない。
65歳まであと20年、2人で働き続けて貯めていくと、元本だけで1人4000万円、世帯で8000万円。そんな妄想をしてモチベーションを維持しているらしい。お金を貯めるには、足し算と掛け算は大事なのだ。
コンサルに来た人に「とにかく、先取りで積み立てをする。残りは好きに使っていいですから」と言うと、気がラクになると言う。みなさんも、ぜひ実践してみては。
お金の使い方には口を出さない
でも「貯める金額」には口を出そう
「相手が何にお金を使っているかは知らない」「自分のお金の使い方にも口を出されたくない」。共働き夫婦にとって、「内緒と不干渉」は一見、夫婦円満のための心地よいルールなのかもしれない。
でも、お金を貯めるという点では、それが弱点になることがある。
全部のお金を一つにする必要はない。お互いの支出を細かく監視する必要もない。ただ、「2人で年間いくら貯めるのか」「今、金融資産はいくらあるのか」だけは共有しておきたい。
「世帯年収1500万円もあるのだから、何とかなる」と思っているうちに、50代は過ぎていく。
使いたいお金は使っていい。ただし、先に貯める金額を決める。そして、残ったお金は夫婦それぞれが自由に使う。
お金の使い方に干渉しないためにも、貯める金額だけは干渉する。これくらいが、共働き夫婦のお金のちょうどいい距離感なのだと思う。








