ヘルプシーキング行動が正しく行われるチームの前提として、困ったときに「ヘルプ」の声をあげられる環境であることが求められます。
もちろん何でもかんでも「わかりません!」「どうしたらいいでしょう?」の声をあげまくるのではうまくありません。それでは単なる「お騒がせさん」です。
「やったことがない」「だから私にはできません」を許容していたら仕事は回らないですし、「一部のデキるひとだけに仕事が集中」「管理職やリーダーが巻き取る」羽目になり、チーム単位での残業削減も難しくなるうえに、本人も組織も健全に成長しないでしょう。
● 未知の部分と既知の部分を分けて伝える
● 自分が果たす役割と、仲間やチームに求めたい役割を論理的に説明する
● 自分なりに仮説を立ててみる
このような個々の努力や能力も不可欠です。そうでないと組織全体の士気も生産性も下がります。これらのポイントはこのあと、順を追って解説します。
相手の時間を無駄に奪わないために
ものごとを構造化して伝える
声をあげることができたとして、次に問われるのが「伝え方」です。
どんなに早く声をあげても、伝え方が雑では受け手の時間を奪い、結果としてチーム全体の残業を増やします。
誰かにものごとを相談するとき、わかりやすくものごとを伝える工夫や配慮も不可欠です。世の中には、助けを求めるのはよいけれども、伝え方のせいで相手をいたずらに混乱させてしまう人もよく見かけます。その残念な事例を見てみましょう。
「課長、要件定義が遅れていて困っています。どうしたらいいでしょうか」
これでは、あまりに雑ではないでしょうか。その課長も、その人(相談者)とつねに一緒に動いていて、何の話か瞬時にわかる状態なのであればもちろん問題はありません。しかし、そうではなかったとしたら?
話しかけられた課長は、次のような気持ちになるでしょう。
「要件定義って唐突にいわれても、何の要件定義の話をしているかわからない……」
「どうしたらいいか、といわれても困る。自分は何を求められているんだろう……」







