これは、相談内容が構造化できていないことにより起こるモヤモヤです。
以下のように、話を構造化して伝えたらどうでしょうか。
「経理システム刷新プロジェクトの要件定義に遅れが生じており、巻き返すための方策を2つ考えました。課長のご意見をお伺いしたいです。5分お時間をください」
相手(課長)は、相談者が「何の件で困っていて」「何に対して」「自分が何を求められているのか」なおかつ「どのくらいの時間を割けばよいのか」がわかり、相談に乗りやすいでしょう。私はこうした能力を、「現在位置説明能力」「期待役割説明能力」などと呼んでいます。
ものごとを構造化して伝える。それにより、話の現在位置や相手への期待をわかりやすくする。
いわゆるロジカルシンキングや、ロジカルコミュニケーションの能力開発と実践も、心地よく生産性の高い、というより相手の時間を無駄に奪わないために必須であるといえます。
受け手が「状況を把握するための追加確認」を何度もしなければならなくなる、その間は聞き手(担当者)の手も止まったまま、結果として無駄な残業が増える……。そんな状況を避けるためにも、「構造化」能力をメンバーがもてているかを確認してみてください。
事実と感情を分けることで
状況が適切に伝わる
構造化のなかでも特に残業に直結しやすい落とし穴が、事実と感情の混在です。感情的な表現が混じると、受け手は状況の深刻さや対応の優先度を正しく判断できない。後から手戻りが発生し、余計な残業が発生することも。
たとえば、あなたのチームが顧客向けの新たなITサービスの運用を開始したとしましょう。この1週間は、利用者からの問い合わせが激増しているとします。その状況をメンバーはあなたにこのように伝えたとしましょう。
「問い合わせがたくさん発生している、由々しき状況です」
この伝え方、あなたはどう思うでしょうか。
まず、「たくさん」といわれても、どれだけの数または量なのかがわからず、それが本当に「由々しき」状況なのか判断できないかもしれません。







