リードマネジメントでは、組織を「水槽」、社員を「魚」、組織の文化や風土を「水質」と捉えます。
ハレーションによって「誹謗、中傷、不平、不満、不信、疑念が蔓延している状態」は、水質が著しく悪化しているサイン。水が汚れていれば、どんな魚も長くは元気でいられません。1on1で一時的に元気づけて水槽に戻しても、すぐにまたコンディションは崩れてしまいます。
水質を「感謝、応援、チャレンジなどの前向きな言葉や態度があふれる状態」へ浄化していくことが理想のマネジメントです。
そのために役員や管理職が最初にやるべきことは、自分自身のセルフマネジメントです。「腹の中で思っていること(内言語)」と「外に向けて発する言葉(外言語)」を一致させること。
会社と部下の板挟みになったとき、思わず「私も会社の方針には納得していないんだけどね…...」などと同調したくなることもあるでしょう。その気持ちはわかります。しかし、それでは「ダブルメッセージ」になってしまい、チームの水質を一気に濁らせる行為です。
「私たちは何のためにこのチームを存在させているのか」を語り、「お互いに協力し合おう」という姿勢を行動で示し続ける。少しずつ水を入れ替えていくように、じっくりと良い文化を浸透させていく。これが、停滞した組織の空気を変え、チームを再生へと導く鍵となります。
会社は何のためにあるのか
組織で働く意味とは
ここまで読んだ人の中には、「……正直、めんどくさいな」と感じた人もいるかもしれません。
部下ひとりひとりに関心を寄せ、プライバシーにも気を配りながら行動を観察し、自己開示を交えながら地道に人間関係を築いていく――。このプロセスは、指示命令型マネジメントに比べて、はるかに手間や時間がかかります。
では、なぜそれほど大変な思いをしてまで、マネジメントをする必要があるのでしょうか。
理由はシンプルです。私たちが組織に所属するのは、「ひとりでは絶対に成し遂げられない、大きな目的や未来を形にするため」だからです。
ひとりで突っ走る方がはるかに楽なこともあります。でも、世の中に大きな価値を提供し、成功を収めるためには、仲間の力が必要になることが多い。
「アメとムチ」が消えた今こそ、部下を管理・操作する対象としてではなく、無限の可能性を持つパートナーとして信頼し、その成長を支援しましょう。
めんどくさいを乗り越えて、本質的な技術を身につけた管理職には、一枚岩のチームが生まれ、仲間と成し遂げる感動が待っているはずです。








