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2026年夏、アクティビズムの隆盛や協調買収(ウルフパック)への懸念を受け、与党による株主総会のルール改変が本格的に動き出した。自民党の提言は、株主提案権の「300個要件廃止・1%一本化」や臨時総会請求要件の「5%引き上げ」など大企業側の負担軽減を意識したルール見直しを明記。これに対して「大企業への規律を失わせる巻き戻しだ」との反発の声も上がる。新連載『アクティビストの実像』内の特別企画『総会事変』の下編で、制度改革の表と裏に潜む思惑と、日本市場が直面する分岐点を解き明かす。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)
与党・財界が主導するルール再編の波
株主提案「1%一本化」に透ける思惑
「日本企業が企業価値を伸ばし続けるための成長志向型のガバナンスを確立する。それは経営者保護のために改革を後退させるものでも、アクティビストを一律に規制するものでもない」
2026年7月に自民党・司法制度調査会の成長志向型コーポレートガバナンスプロジェクトチーム(PT、座長:小林史明衆議院議員)がまとめた提言書「企業価値を伸ばし続けるガバナンス改革への提言」の冒頭には、そう記されている。
「10年間のガバナンス改革で日本企業は世界から評価された。だからこそ、世界市場と戦う上で日本の制度が欧米と対等(イコールフッティング)でなければならず、法を逸脱する動きには法執行を強力に強化しなければならない」。小林座長はそう強調する。
提言の目玉の一つが、株主提案権の行使要件の引き上げだ。会社法は「総株主の議決権の1%以上」または「300個以上の議決権」を6カ月前から保有する株主に提案権を認めている。
しかし株式分割など投資単位の引き下げが進んだ結果、数百万円程度の少額資金でも提案権を行使できるようになり、総会における提案件数乱発の一因と批判されてきた。
さらにPTは、取締役会の専決事項であるはずの業務執行事項について定款変更の形式を取って提案することを制限する方針や、臨時株主総会の招集請求要件を現行の3%以上から5%以上へ引き上げる案も打ち出した。法務省の法制審議会・会社法制部会でも、こうした会社法改正の議論が進められている。
だが、この動きに強い疑問を投げかけるのが、脱炭素などを求めて企業と対話を重ねてきた環境団体や法律家だ。
「大企業にとって都合のいいように要件が引き上げられれば、巨大企業から批判的な声は一掃されてしまう」――。環境NGO(非政府組織)による気候変動提案を支援してきた山下朝陽弁護士が、法制審の議論の舞台裏と「欧米比較」に潜む欺瞞を次ページで告発する。







