それでは、シニア転職でうまくいくには?

「まず大事なのがマインドセットを変えること。プライドを少しずつ折りたたむ勇気を持つことが大切です。シニア転職の場合、自分のキャリアに自信を持って挑むと、かえって『使いにくい人材』といった印象を与えてしまう。謙虚な姿勢で臨むことが重要です」

「前職のキャリアに固執せず、自身の能力を全く違う畑で活かす選択肢を持つと、成功率は上がるでしょう。例えば介護・福祉施設のような公的要素の強い職場だと、民間企業で培ったスピード感が評価される場合もあります」

 いずれにしても自身のキャリアにあぐらをかかないことが大事なようだ。

 また、退職後に資格取得などでリスキリングを目指すシニアも多いが、「軌道に乗るまで最低10年はかかると覚悟し、新たな道を模索する場合は早め早めの行動を」とアドバイスする。

AIの台頭、技術進化激しく…
黒字リストラが加速しそうな業界は?

「技術の進化が著しくスピード感が求められるIT業界や、成果主義の強いメガベンチャーなどは特に今後、黒字リストラの流れが加速していくのでは」と若月氏は予測する。

「ある大手IT企業ではリーマンショック以降、数年に一度のペースで早期退職募集があった。それが5年ほど前から急に毎年、募集がかかるようになったそうです」

「早期退職の流れは強くなっていると感じます。成果を出せない社員は、世代に関係なく居心地の悪さを感じていくでしょう」

 AIで代替可能な仕事が増えていることもあって、今後も黒字リストラの流れは激しくなりそうだ。人生100年時代の到来で、シニアになっても働く人が増えている。より広い視野で自身のキャリアを見つめ直していくことが大事だろう。