AI活用の成否を分ける、推進リーダーの「3つの共通点」
AI活用がうまくいく企業と、そうでない企業。その分かれ目の1つが、推進リーダーの姿勢にある。多くの企業のAI推進リーダーと情報交換する伊藤さんは、「うまくいっている企業のリーダーには、3つの共通点がある」と話す。
2.ビジネスにインストールする――AIに詳しいだけではダメ
3.変化を楽しむ――常に変化する状況をネガティブに捉えず、いかに楽しめるか
AIの情報は、これでもかというほどネットに溢れている。しかし、どの会社がどんな試行錯誤を経て、何を得たかという生の情報は、ほとんど表に出てこない。担当者と話したり、カンファレンスに足を運んだりしなければ、本当に欲しい情報は手に入らないのだ。筆者が取材してきた中でも、成果を上げているリーダーは、ほぼ例外なく自ら動く。「メンバーにやらせて報告を待っているだけのリーダーで、成功している人に会ったことがない」と伊藤さんも言い切る。
他社でうまくいったことが、自社でもうまくいくとは限らない。自社の業務とAIをどう結びつけるかは、その両方を知る人にしか見極められないからだ。これが2つ目の「ビジネスにインストールする力」にもつながる。
そして、楽しむこと。伊藤さんも「AIで新しい価値を生み出せなければ、どんなに優れた製品を作っても競争力を維持できない」と危機感を抱えながら、劇的な変化の真っ只中で奮闘する日々を、うれしそうに語ってくれるのである。
考えてみれば、どれもAI推進に限った話ではないかもしれない。部下の報告を待つだけのマネジメントでは、もう間に合わない時代なのだ。
IT部門は「提供して終わり」から「ビジネスの一員」へ
変わるべきは、IT部門も同じだ。システムを導入し、安定稼働するだけではもう足りない。「事業部門と一緒に現場へ入り、AIで業務そのものを変えていく役割が求められている」と伊藤さんは言う。
いま注目を集める「FDE(フォワード・デプロイド・エンジニア)」は、まさにそうした役割を指す言葉だ。伊藤さんは、AIZAQを通じて、このFDEの卵が自然に育っていると感じている。
現場も、リーダーも、IT部門も、考える力を手放さないこと。それが、AIを自分のものにできる組織の条件だ。







