蛍光灯写真はイメージです Photo:PIXTA

「2027年に考えればいい」では遅い
マンション管理組合が今から動くべき理由

 2027年、マンション共用部に欠かせない「照明」と「空調」が、同時に転換期を迎える。蛍光灯の製造・輸出入が年末に終了し、エアコンの省エネ基準も同年度に大幅に引き上げられる。いわゆる「2027年問題」だ。

 影響は、すでに足元に及んでいる。今年に入り、大手電機メーカーはLED照明器具の価格を1月と4月に相次いで引き上げた。値上げ幅は平均で約15%、製品によっては約30%に達する。品薄も進み、メーカーに発注しても「納期未定」と告げられることすらある。修繕積立金の問題に頭を抱える管理組合にとって、さらなるコスト増は切実な問題だろう。

 マンション共用部の照明器具をLED化する工事やエアコンを更新するには、予算計上も含めて総会の決議を経る必要がある。さらに、議案の準備や住民への説明、合意形成まで含めれば、半年から1年はかかる。逆算すれば、残された猶予はあと数カ月に迫っているのである。

照明器具の品薄と納期遅延で
工事が延期されるケースも

 変化の兆候は、昨秋の時点で現れていた。2027年末の製造終了を見据えた管理組合が一斉にLED化へ動き出し、需要が急激に膨らんだためだ。

 中でも在庫が薄いのが、共用部の廊下や階段などで多用される直管形のLED器具。あわせて、足元を照らすフットライトなどデザイン性のある照明も品薄が続いている。新規に発注しても納入まで2~3カ月は当たり前というのが現状だ。メーカーや製品によっては半年近く待たされるか、「納期未定」を告げられることすらある。

 こうした器具の調達遅れは、工事スケジュールにも直接響きつつある。実際、約200戸規模のマンションで非常灯器具の納品が間に合わず、予定していた着工を3カ月延期せざるを得なかったケースもある。