Photo:Mario Tama/gettyimages
人口減少で国内空調市場が縮小する一方、中国勢の台頭でグローバルの家庭用エアコンの競争が激化している。そこで空調大手各社はビル向けなどの業務用や、データセンターの冷却をはじめとする産業用に注力することで成長を図ってきた。各社はこぞって欧米の拠点拡大やM&Aを進めるが、その施策では明暗が分かれている。特集『絶対王者ダイキンの死角 空調グローバル大戦の行方』の#6では、ダイキン工業、日立製作所、パナソニック ホールディングス、三菱電機の戦略を徹底比較し、欧米での「勝ち組企業」と波に乗り切れない企業の実情を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
中国勢台頭で家庭用エアコンは競争激化
空調大手は欧米の業務用・産業用に活路
人口減少で国内の空調市場の成長に陰りが見える中、日系の空調大手各社は海外の業務用・産業用の分野に活路を求めている。家庭用エアコンは中国勢の台頭で競争が激化しているものの、業務用・産業用は日本勢が比較的優位性を保っている上に収益性が高いためだ(中国メーカーの台頭と日系各社の概況については、本特集の#4『ダイキンが首位を走る「空調グローバル大手」24社の勢力図を大公開、富士通は撤退し日立はボッシュとタッグ…日本市場は中国勢台頭で淘汰必至』参照)。
中でも各社がこぞって注力するのが、データセンター向け空調設備だ。欧米で需要沸騰中のAIデータセンターは、莫大な熱を放出するため、高い冷却能力を誇る空調設備が欠かせない。そこに目を付けた日系空調メーカーが、データセンタービジネスを拡大するために行っているのが、欧米でのM&Aだ。
ただし、ダイキン工業や日立製作所、パナソニック ホールディングス(HD)、三菱電機といった空調大手各社による海外でのM&Aは、成否が分かれている。順調に収益を拡大させている企業もあれば、営業利益率が一時は1%台にまで落ち込み大苦戦しているところもあるのだ。
次ページでは、ダイキン、日立、パナソニックHD、三菱電機の戦略を徹底比較し、欧米での「勝ち組企業」と波に乗り切れない企業の実情を明らかにする。







