だからわたしから言えることは1つ。証券会社のアプリを毎日開くな、である。アンインストールしてしまってもいい。わたしのように物理的に売れなくするのは無理でも、証券会社のアプリをスマホから消して、すぐには売れない状態にしておくことはできる。見なければ、余計なこともしなくなる。投資でいちばん難しいのは底値で買うことでも、天井で売ることでもない。長期保有だ。買ったあとに何もしないことだ。上がっても売らない。下がっても売らない。
慌てない。毎月の積み立てだけを続けて、あとはほったらかす。でも、言うのは簡単だが、実際、自分のお金が増えたり減ったりするのを目の当たりにすると、これがなかなかできない。だから相場から距離を置く。わたしが秘密鍵の不具合で12年間強制的にそうさせられたように、自分で「売りたくてもすぐには売れない状況」をつくってしまえばいいのだ。
インデックス投資は
勉強してもリターンが増えない
新NISAがはじまって以来、オルカン(全世界株式)やS&P500連動のインデックスファンドを積み立てる人が一気に増えた。賢明な選択である。とうめん使わないお金は手数料の安いインデックスファンドに放り込んでおく。
オルカンなら1本で世界約2500銘柄に分散投資でき、手数料(信託報酬)は年0.1%を切る。100円から積み立てられる。長期の資産形成が目的なら、投資家としてやるべきことはこれでほぼ終わりだ。あとはほったらかしておけばいい。
ところが、ほったらかしておけばいいのに、そこから投資の勉強をはじめる人が少なくない。投資系YouTubeを毎晩眺め、分厚い投資本を買い込み、なかには数十万円のスクールやサロンにお金を払う人までいる。
インデックスファンドは投資歴30年のベテランが持とうが、ずぶの素人が持とうが、同じ商品を同じ期間持っていれば成績は同じだ。勉強したぶんだけリターンが増えるような仕組みではない。
しかも勉強と分析を仕事にしているプロですら、市場平均(代表的な株価指数の成績)にはなかなか勝てないのだ。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの調査(2025年末)によれば、日本で販売されるアクティブファンドのうち、世界株式、日本を除く世界株式、新興国株式において直近10年間、15年間とも市場平均を上回ったものは1本もなかった。







