時間やお金にルーズな相手には、まず意思を伝える

――一方で、距離を置いたほうがいい相手もいるのでしょうか。

伊庭:私の場合、一つの基準にしているのは、「時間やお金にルーズで、その影響がこちらにまで及ぶ人」です。ただ、そういう相手でも、いきなり関係を切ることはしません。

――実際に、時間にルーズな相手にはどのように対応してきましたか。

伊庭:営業時代、先方が指定した時間に訪問しても、アポイントを忘れられていたことがありました。

10分待っても来なければ、「次の予定がありますので、改めてメールで調整させてください」と置き手紙を残して帰ります。

自分の時間を守り、相手にも気づいてもらうためです。それで改善されれば問題ありません。

自分の負荷がかかりすぎるときは、距離を置いていい

――では、実際に距離を置くのはどんなときですか。

伊庭:こちらの考えを伝えても改善されず、連絡すらないような状態が続くときですね。そこまでいけば、その人とのやり取りにどれだけ時間や手間がかかり、それに見合うものがあるのかを考えて、距離を置くこともあります。

――合わないからすぐ離れるのでも、我慢して付き合い続けるのでもないんですね。

伊庭:はい。ビジネスでは、どちらが上、どちらが下というものではなく、基本的に対等な関係です。だから、まずは「ここで困っています」と伝える。それでも何も変わらなければ、「関係を続けるためにかかるコスト」を考える。この二段階で判断しています。

――人間関係で迷ったとき、どんなことを意識するといいでしょうか。

伊庭:人間関係では、合わないと感じた瞬間に離れたくなることもあれば、反対に無理をして付き合い続けてしまうこともあります。

『仕事・人間関係で損する人、得する人』でも、こうした日々の小さな判断の違いについて書いています。

まず相手を知ろうとしたうえで、それでも難しければ自分の時間や仕事を守る。その順番で考えることが大切です。