バナナの皮でカートは滑る?
あの有名ゲームを再現実験
ということで、今度アニメや映画でバナナの皮で滑るシーンが出てきたら、思い出すとよい。
摩擦係数、0.066。ただし、踏んだ時に限る。
踏んだ時だけ滑るのは分かったが、例のカートに乗る某ゲームだとどうなるのか?馬渕先生に聞いてみた。
【馬渕名誉教授に聞いてみた】
Q:先生、現実世界で某ゲームのカートのような乗り物でバナナを踏んでしまうと、どうなるのでしょうか。
A:フジテレビの「でんじろうのTHE実験」において、実物のカートがバナナの皮で滑るかどうかの実験を、私が監修して実施しました。ゲーム中では1本で滑ったのですが、実際には滑りませんでした。そこで100本分くらいのバナナの皮を置いて滑らせたところ、見事にスピンしました。
Q:すごく滑るのですね。この場合、バナナの皮を足で踏んだ時の研究と同じような手法で、摩擦を計測することはできるのでしょうか。
A:摩擦係数は、特殊なセンサーの上で測定しなければなりません。足で踏む条件の場合は、狭い範囲の実験なので可能でした。しかし、センサーは一つ100万円しますから、車輪の下に敷き詰めると費用が天文学的な数字になります。つまり、同じ方法は不可能です。
『ヘンな科学“イグノーベル賞”研究』(五十嵐杏南、三笠書房)
なお、車がカーブを曲がる際、コースアウトするかどうかが車輪と路面の摩擦に依存するので、これを利用すれば計測できます。曲率の異なるカーブにバナナの皮を撒いて、そこを車で走ればいいです。かなりの費用と、危険な事故という代償を覚悟すれば可能です。
Q:ところで馬渕先生は、うっかりバナナの皮を踏んでしまったことはありますか?
A:ありません。もし平坦な床面にバナナの皮が落ちていて、それを知らずに踏んだら、100%転倒します。転倒事故による頭部外傷の死亡率は50%です。笑い事ではないです。近年の統計によると、平坦な場所での転倒による死亡者の数は、我が国で年間5000人です。これは、交通事故死と同じ数です。







