形から入ることもあります。ふと入ったスポーツ用品店で素敵なランニングウエアを見つけ、それをきっかけにランニングを始めた人もいます。

 10分間だけ参加してみる。1回だけやってみる。本を1章だけ読んでみる。そんな「お試し」が、日常と別の景色を見られる、貴重な体験になるかもしれません。

図表 初挑戦のハードルが高いときは同書より転載 拡大画像表示

子どもの頃の習い事に
もう一度挑戦してみる

『「中年の壁」を乗り越える最良の方法』書影絵『「中年の壁」を乗り越える最良の方法』(瀧 靖之 宝島社)

 新しいことに挑戦してみる以外に、かつて経験したものを再開する方法もあります。「昔取った杵柄」とまではいかずとも、たしなんだこと、多少慣れていることは始めるハードルも低いはずです。子どもの頃を思い出し、当時を懐かしむこと自体が、脳を活性化し、体も心も健康にすることもわかっています。

 ある人は、小学生のときに書道を習っていましたが、楽しさが見出せず、半年ほどで辞めてしまいました。ところが大人になって書道を再開してみたところ、当時学んだ楷書だけでなく、行書や草書もあることに気づき、「書」の芸術性に興味が出たそうです。その後、書を通じて中国や日本の文化にも興味が拡大。まさに知的好奇心が開花したのでしょう。

 ピアノを再開した人もいます。ピアノを弾かなくなってから数十年のブランクがあったので、あの頃のように弾けるのかという不安もあったそうですが、再開したところ未経験から始めるよりも修得が早く、早々に感覚を思い出したと言います。上達が見込めるので成長を実感しやすく、さらにはそれが自信につながるのです。

図表 大人になって再開することのメリット同書より転載 拡大画像表示